使い方
このレポートは、類体論の構造をDOTグラフとして可視化し、d3-graphvizでブラウザ上に描画します。各カードの「描画」ボタンを押すとグラフがレンダリングされます。ノードをクリックすると右側または下側の説明欄に、そのノードが類体論のどの概念に対応するかが表示されます。
外部ライブラリについて。 DOTの動的描画にはCDN上の
d3, d3-graphviz を使います。オフライン環境ではDOTソースは読めますが、動的描画ができないことがあります。DOT + d3-graphviz グラフ集
グラフの読み方のコツ
1. 対応は反変的
有限アーベル拡大 \(L/K\) は、\(C_K\) の有限指数開部分群 \(N_{L/K}C_L\) に対応します。拡大が大きくなるほど、ノルム部分群は小さくなります。
2. 局所は乗法群、大域はイデール類群
局所類体論では \(K_v^\times\)、大域類体論では \(C_K=\A_K^\times/K^\times\) が主役です。この置き換えを意識すると図の意味が単純になります。
3. Frobeniusは「素数の合同条件」
円分体では \(\Frob_p(\zeta_n)=\zeta_n^p\) なので、Frobeniusは剰余類 \(p\bmod n\) です。これが合同式とGalois元の橋渡しです。
4. 導手は分岐の最小記録
導手は「その拡大を含む最小の射類体の法」です。局所的には単数群フィルトレーションの深さで測られます。
DOT最小文法:自分で図を改造する
digraph G {
graph [rankdir=LR];
node [shape=box, style="rounded,filled"];
A [label="イデール類群 C_K"];
B [label="有限アーベル拡大 L/K"];
A -> B [label="存在定理"];
}
グラフカードのDOTソースを編集してから「編集したDOTを描画」を押すと、自分の理解に合わせた図にできます。例えば、\(K=\Q\) の場合だけに限定したいなら、射類群ノードを \((\Z/n\Z)^\times\) に書き換えるとよいです。
総括:グラフから定理へ
類体論の主張は、抽象的には「位相群 \(C_K\) の有限商」と「有限アーベル拡大」を同一視することです。しかし、計算上は次の順番で理解するとよいです。
- 素イデアルの分解をFrobeniusで表す。
- \(\Q(\zeta_n)\) でFrobeniusが \(p\bmod n\) になることを確認する。
- 二次体で \(\left(\frac{D}{p}\right)\) が分解・惰性・分岐を決めることを計算する。
- 射類群が合同条件をまとめる有限群であることを理解する。
- 局所相互法則とイデール類群を使って、全ての有限アーベル拡大を統一的に分類する。